防大の訓練というと「銃をドンパチ」というイメージをお持ちでしょう。
でも、実際にはパレード(行進)の練習 が訓練の大半です。
パレードの目的は、
「人と合わせて歩く、敬礼するなどの自衛隊の基本動作を習得する」ことと、
「国威発揚」のためだと聞かされていました。
ではなぜ、パレードが国威発揚につながるのでしょうか?
自衛隊では大きなイベントがある際、概ね観閲式が実施されます。
まれに、こういったイベントには各国の大使や駐在武官などの要人が招かれます。
ここできっちり行進すれば、
「しっかり訓練されている軍隊だ」
「なかなか日本もあなどれないな」という印象を持ってもらうことができます。
テレビで外国の軍隊のパレードを見ることがありますが、
よく訓練された軍隊のパレードはピシっと揃っています。
一方、国が混乱していて、まともに教育が行き届いてない軍隊はバラバラ。
パレードを見ればその国の軍隊のレベルがある程度分かります。
さて。
防大では、入校式や卒業式、開校際など主要イベントの際には必ず観閲式があります。
ではパレードの練習はいつやるのかと言うと、基本的に毎日やっています(笑)
学生がそろって学内を歩くときには、
全てパレードのように歩かなければならない(隊列を組んで歩く)、
と言っても過言ではありません。
朝も8時の課業開始は「課業行進」から始まります。
きっちり隊列を組んで、学生舎(寮)から教場(教室)まで
歩いて行くのです。
また、 毎週水曜日(???すみません。記憶があやふやです)に
定例のパレード訓練(テスト)がありますが、
各学生舎の前採点が立ち我々を採点します。
成績が悪かった班は予備訓練が実施されます。
皆様も朝霞の駐屯地で行われる自衛隊観閲式は
ご存知ではないでしょうか?
>>自衛隊観閲式(動画)
http://www.youtube.com/watch?v=yRlhxMu1dm4
約4,000人もの自衛官・自衛隊員が参加するのですが、
トップバッターは防大生。
全ての部隊が入場し終えるまでには相当の時間がかかり、
一番最初に入った防大生は最後まで立ったまま待たなければならないので、
毎年貧血で倒れる学生も出るとか出ないとか。。。
入校してから卒業するまでの間、
何度やったか分からないパレード訓練。
当時は正直嫌々でやってましたが、
今思えば
「決められたことをきちんと行う」
「人と動作をあわせる」
という自衛隊の大事な基本動作を学んだのだと思います。