ご存知かもしれませんが、
防大生は特別職国家公務員なので、「学生手当」という給料が支給されます。
月に10万円位手当が支給され、
さらに年に2回、1回につき15万円くらいの賞与がもらえます。
「学生なのに給料がもらえていいなあ」と思われそうですが、
公務員の為アルバイトができず、
全てこのお金でやりくりをしなければなりません。
給料として支給されるので控除があり、手元に残るのは約8万円。
そこから、部費だなんだと持って行かれて、
最終的に手元に残るのは6~7万円くらいになります。
「それでも、もらえるだけ良いじゃないか!」と
お叱りを受けそうですが、さらにここから様々な出費があります。
その出費で一番大きいのが「後輩へのおごり」です。
後輩と一緒に食事に行った場合は、
飲食代の全てを一番上の学生が全部を持つことになっています。
2年生と1年生が飯を食べに行けば2年生が払い、
1年生、2年生、3年生が飯を食べに行けば3年生が全額払います。
払う人の人数は関係ないので、
1年生×2人、2年生×2人、3年生×1人なら、
3年生1人が下級生4人分の支払いをすることになります。
昼飯程度なら良いのですが、やっかいなのは飲み会です。
例えば、防大には「部屋会」という飲み会があります。
「部屋」は防大の最小ユニットで、
おおむね4年生が2名、3年生2名、2年生2~3名、、1年生が2~3名の
合計8~10人で構成されます。
年に3回ある部屋替えのタイミンがでこの「部屋会」があります。
それを全部払うのが4年生ですからかなりきつかったです。。。
*ちなみに1年生も4年生も手当額は同じ。
また、防大は駅から遠いところにあるため、
外出時にはまれにタクシーを利用します。
途中で下級生が歩いているのを見かけたらタクシーを止めて、
「おい!一緒に乗っていくか?」と声をかけて
同乗させてやることもしばしば。
さらにクラブの後輩にも奢ったりするので、
給与支給前や会食が多い年末年始はすっからかん。。。
「大変だな~」とは思いましたが、
自分が下級生だったときはおごってもらっているので、
「損したな~」という気持ちにはなりませんでしたね。
防大でのこの伝統は今も受け継がれていると思いますが、
「先輩は後輩の面倒をみて当然」という考え方も一緒に
受け継がれていくという点では良かったかなと思います。